宙ぶらりんで吐き出した溜息が、
ぽっかりと空いた心をくぐり抜けていく。 # 040
どのチャンネルも砂嵐。
変わらない景色に安堵して、 だけれどそれは何も示してはくれない虚構。 # 039
一途であることで君に寄り添えるなら、
私はまばたきをすることすら捨てて君だけを見るだろう。 # 038
今は、このてのひらに居る体温すら愛おしい。
私のあたたかさだけは、私を看取ってくれると知る。 # 037
点在する不安。
呟かれ続ける脅迫。 見て、聞くものぜんぶがうるさくて、うるさくて。 ああ水になりたい、それから僕は太陽を待つ。 # 036
昨日までの空は誰もいなくて
君は生きているのかと今日上を向いて問いかけたら 星がぽつり、とそこにあった。 ああ、吐息の音を聞き逃していたのは私のほうだったね。 # 035
私に傷が付いたのは、私がそれを避けずにいたから。
誰の言葉なんて関係ないと言う、君に盲目の私を笑って。 # 034
ぐるぐるぐるぐる、おんなじことを繰り返す。
何度も何度も「だけど」「もしも」、こればかり。 しあわせを覆う不安な気持ちは尽きることなく いつまでも答えが出ない、何が答えかもわからない。 未来だってわからない。 だから今頭の中で考えていてもしかたがないんだ。 僕はとりあえず楽へ逃げる、しあわせのほうを向いて 「もしも」に会ったそのときは、改めて考えることを始めよう。 それまで僕は、君に浸る。 # 033
誤魔化しながら歩いていたら
ねえ、もう自分の影の形すら忘れてしまってた。 # 032
たとえ君の言葉が嘘で作られたものだとしても
どうかそれを、私に気がつかせないで。 能天気に笑いながら、私は君を見ていたいから。 # 031
|