学習しないのか、したくないのか。
また新しい未練の種に手を伸ばす。
君と無関係な存在になることだけは、嫌だった。
守れない約束をいくつもした。
だってその時は、根拠のない自信がどこからかやって来るから。
絶対守る、が何度嘘になったことか。
もしも今君に逢えるなら、素直なさよならで君と別れたい。
君と過ごした場所のそこかしこに、今は痣が浮かんでいる。
くすんでしまった色を見る度、胸が苦しくて、虚しい。
人のビルに囲まれて騒音に埋もれる。
私を引っ張り出してくれる手は、ない。
助けて、も飲み込むようになった私の唇。
思い出す痛みを知りながら、忘れることを繰り返す。
一途が、無差別に変わった。
そこからの終わりは、驚くほど早い。
ああ、意識が重い。
すぐにでも膝をついてしまいたくて仕方がない。
なのにまだ立っているのは、あれに触れるための一歩を、
諦めていないから。