絶望を謳うには幼すぎた僕ら。
悲劇・愁嘆・不遇。
ほら、だってこんなにも世界は暗いのに。

今、目の前を横切ったあの大人は、
あんなにも哀れんで僕を見下げたのに。

世界っていうものは、どうしてこんなに広いから。

きっと、絶望を解ってしまった僕らは恵まれているのだろう。
現に僕らの指先には、小さくて儚いけれど光が在る。

絶望を謳うには幼すぎた僕ら。
絶望を謳うより、今はこの光を失くさないように君と歩もう。