どこまでもまっすぐな君との距離は
とても近くに見えて、とても遠いから、
私が朝に送った声は、まだ君に届かない。
けれどまた、必ず声は帰ってきた。
そうして、もうずいぶん長く話したね。
紡いだ言葉に色が染まる。
か細い線がもっと細く、今は薄く消えていく。
ふっつり、ふっつり、音が泣き出す。
君とさよならまでの数え歌。
だから声を、さよならの前に君に送ろう。
私に届く、ずるい、の声を待ちながら。
( 「私を嫌いなら、君に線を消してほしい」 )